貯められない女のためのこんどこそ!貯める技術
あらすじ
お金ダダもれ池田の散財日記
『片づけられない女のためのこんどこそ!片づける技術』
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お金ダダもれ池田の散財日記
主人公・池田が、あの貯められなかった日々をふり返りなげき悲しむ、ぼやきエッセイ連載です。

 第5回 芋づる式にダダもれ

皆さまこんにちは。

私がこれまでどんな風に
お金をこぼしてしまってきたのかを振り返るコーナーです。

いちど「やってみたい!」と思ったら
どうしてもやらずにはいられなくて
お金を使ってしまうことはありませんか?
私は、よくありました。

あるとき、おもちゃのウクレレをもらいました。
ポロンポロンとならしているうちに、
曲が弾いてみたくなりました。
そこで、本屋さんに行ってウクレレの教則本を買いました。

本屋さんにて

教則本によると、
ウクレレの弦は上から「ソ・ド・ミ・ラ」。
本を見ながらチューニングをしようとしたのですが、
どうしても音が合いません。
正確に合わせられない、というレベルではなく、
どうしても「ソ・ド・ミ・ラ」になってくれません。

このウクレレはおもちゃだから音階がいいかげんなのかも、
と思った私は、楽器店に走り
新しいウクレレを買いました。6000円でした。
ついでに、チューニングに使う専用の笛(600円)と、
替えの弦(1500円)も買いました。
なぜなら、これから弦が切れるぐらい猛練習をする予定なのです!

そして、チューニングを無事済ませ、
教則本に載っているコード(和音)を
ジャンジャンジャンとならしているうちに、
「コードっていろんな響きがあって面白い!」
と思えてきました。
「あらゆるコードをマスターして、即興で
 凝ったコード進行の素敵な曲を奏でちゃう自分」
をイメージしてウットリ……

「よし!コードを極めよう!」と思った私は
本屋さんに飛んで行って
「キーボード・コード・ハンドブック」
という本を買いました。

キーボード用の本を見ながら
ウクレレでコードを弾いてみるのですが、
正しく弾けているのかどうかよくわかりません。
「これではコードがちゃんと覚えられない!
 本の絵の通りに鍵盤を押さえてキーボードを鳴らして
 音の響きを耳で覚えよう!」
そう決意した私は、こんどは電器屋さんに出かけ
キーボード(1万4000円!)を購入。

ジャーン、ジャーンとコードを鳴らしているうちに、
こんどはキーボードで曲が弾いてみたくなり、
また本屋さんに行ってピアノの教則本を買ってきました。

それで、キーボードをちょこっと練習してみたところ、

「ウクレレにしろキーボードにしろ、
 かっこよく奏でる、
 っていうレベルに行くのは、こりゃ大変だあぁ…」

ということに、この段階でようやっと気づいたのです。

そして、ウクレレもキーボードも
そこで投げ出してそれっきり……
あの一連の出費は何だったのでしょうか……

あるときテレビで

他にも、
洋裁をやりたくなってミシンを買って、
簡単なシャツが縫えたのでいい気になって
張り切ってスーツ用の生地や裏地を買って来たものの
さすがにスーツは難しすぎて手も足も出なくて放り出してみたり…
可愛いクッキーの抜き型をいろいろ見つけて喜んで買い込んで、
たった1回クッキーを焼いただけで満足してしまったり…

「やってみたい!」とか「面白そう!!」などといった
欲望に忠実に、芋づる式ショッピングを繰り返して
ダダもれしちゃってたのでした……

(つづく)

★次回は1/30更新予定!(最終回です!)