貯められない女のためのこんどこそ!貯める技術
あらすじ
お金ダダもれ池田の散財日記
『片づけられない女のためのこんどこそ!片づける技術』
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お金ダダもれ池田の散財日記
主人公・池田が、あの貯められなかった日々をふり返りなげき悲しむ、ぼやきエッセイ連載です。

 第3回 レア物?でダダもれ

みなさまこんにちは。
このコーナーでは、私がこれまで
どんな風にお金を使ってきてしまったのかを振り返ります。

手に入らない貴重なものだと思うとよけい欲しくなる、
っていうことはないですか?
私はあります。

以前私は、骨董市が好きでよく通っていました。
敷居が高くて入りづらい骨董屋さんと違って、
骨董市は、
広〜い会場に何百もの骨董屋さんが集まってきていて、
気軽にのぞいてまわることができて楽しいのです。

ぷらぷら歩いていると、
ある店のガラスケースの中に
可愛いブローチを見つけました。
銀色で、シンプルで、和風で、花の飾りがついています。


見れば見るほど可愛くて、
「いつ頃作られたものだろう?」
「どこで作られたんだろう?」
「前はどんな人が使っていたんだろう?」
どんどん気持ちが盛り上がっていきます。

「長い歳月をへて、
 今日ここでやっと巡り会えたブローチと私!
 たった一つの、貴重な、私だけのブローチ!」

値段は、3500円でした。
普段の私ならためらうところですが、
そこは骨董市マジック。
50万円の壺だの、80万円の皿だの、
絶対に買えないような値段の品物をお腹一杯見て回って、
金銭感覚が少々怪しくなっています。

「せっかく私にも買える値段なんだから、
 これは絶対に連れて帰ってあげなければ!」

さらに、
アクセサリーをつける習慣なんかほとんどないくせに、

「せっかくこんなに可愛いブローチに出会えたんだから、
 これを機会にブローチをつけておしゃれしよう!!」

などと、いろいろ間違えつつ、
「一期一会!」とばかりに即買いしました。

その後も、
「他にも何か素敵な出会いがあるんじゃないかしら?
 すみからすみまでチェックするぞ!」
と張り切って会場を歩き回っていましたが、
いつのまにか、
さきほどのお店の前に戻ってきていました
(広いので迷ってしまうのです)。

「さっきブローチを買ったお店だ!
 よく見たら他にも何か可愛いものがあるかも!」

と、さきほどのガラスケースを再びのぞき込むと…
なんと、
私が買ったのと全く同じブローチが全く同じ場所に
しれっと陳列してあるではないですか!
そう、私は、
「骨董市だから当然一点物だ」
と勝手に思い込んでいたのです。


もちろん、
他に同じ物があってもなくても
可愛いブローチであることに変わりはないのですが…
でも、もしもはじめから2つ並んで売られていたら
そこまで気持ちが盛り上がっていたかどうか…

そして、
普段カジュアルな格好しかしない私には
そのブローチは使いこなせず、
もったいない買い物になってしまいました。

他にも、
なかなか出ないレアなフィギュアを求めて
チョコエッグを大人買いしたり…
「季節限定」のお菓子をいろいろ買ったり…


手に入りにくく貴重に思えるものほど
欲しい気持ちが盛り上がってしまい、
ダダもれしちゃってたのでした………

(つづく)

★次回は1/16更新予定!