「盲導犬と歩こう」キャンペーン

お話を伺った後は、実際に体験をしていただきました
犬のことを知るばかりではなく、視覚障害者を体験してもらおうとアイマスクをしてケーキを食べてもらうところでは参加者はパートナーに声をかけてもらいながら四苦八苦してケーキを食べたり、弱視体験用のメガネをかけてみたりと、「歩く」ことではない日常の目の不自由なことの大変さを体験しました。
アイマスクをつけて体験
マスクをつける前とつけた後
2日目、まずアイマスクをしてパートナーの左ひじをつかんでの手引き歩行を体験してから、いよいよ実際にハーネスをつけた盲導犬と一緒に障害物として置かれたついたてのある20メートルほどのコースをアイマスクをした参加者一人ひとりが歩いてみました。実際にやってみると、あまりの速い歩行速度に怖がって腰がひけていく大人たちに比べて子供たちはすいすい歩いていきます。訓練士の方から「犬にたくさん声をかけてあげながら歩いてくださいね。」と言われながらも左手に握ったハーネスにぐいぐい引かれる感触についていくのが精一杯。犬との信頼関係がなければ怖くて歩けないという声があがりました。
「例えば一日15分しか外で歩かないとしても、視覚障害者にとっては他人の目を借りられるまで外に出られません。その15分のために何時間も待たなければいけないこともあるのです。盲導犬がいてくれることによって、自分が歩きたいときにいつでも歩けるようになるんです。」と多和田さん。坂上さんも、「盲導犬と歩くようになって新しい道を歩いてみようと思うようになりました。」と自分をじっと見あげるクワトルのそばで語りました。
このお二人の言葉から、盲導犬は視覚障害者の目であるということ、障害者本人のことを一番に考えるという基本に改めて気づかされます。
今回のイベントでは本を読んだだけでは知りえない貴重な体験を皆さんにしていただけたのではないかと思っています。盲導犬だけではなく、坂上さんの話を聞いたり、アイマスクをして歩いてみたりと、身をもって体験したことで、視覚障害者に対する理解もより深められたのではないでしょうか。参加者の皆さんにはこの体験を周りのより一人でも多くの方に伝えていただけたら幸いです。
坂上さんのお話の後、記念撮影
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