清涼院流水
対談:清涼院流水×水野俊哉
ジャンルの垣根自体、なくしてしまえばいいんです。私は八月までに三冊ぐらい本を出しますし、流水さんも量から質への転換と言いながら、この三カ月間で五冊も出すでしょ(笑)。秋には二人で共著も出して、文芸・ビジネス両方のジャンルの人に驚きを与えたいし、ここをスタート地点として、二人でいろんなことをやっていきたいですね。
「水野流水」という企画が出てから、「絶対成功法則」というのをお互いにメールで送り合っています。「成功法則」が自分だけが成功するための法則だとすると、「絶対成功法則」は自分だけでなく周りの人すべてを成功させる法則なんですね。それが実現できなければ、真の成功者じゃないだろうということを二人で話し合って、お互いに五百ずつ法則を出しあって千個になったら、そこから三六五個を選んで一日一個の「成功ブック」を作る。この企画は引受先を決めないまま進めていたのですが、その引受先を決める打ち合わせをしていたまさにその瞬間に、流水さんが千個目の法則を書いたメールを私に送ってくれていたことが、後からわかったんです。
つまり、「水野流水」として「成功ブック」をやると決めてからは、ジャンル以前にとにかく面白いものを書かなければいけない、「水野流水」の前に絶対にコケるわけにはいかないというプレッシャーがあって、今年最初の本である『法則のトリセツ』にも椅子を壊すほどの気合が入ったし、八月までに出る本についても、小説界やビジネス界の誰も想像できなかったような成功の竜巻、トルネードを起こしたいし、流水さんの作品も小説界だけでなくビジネス書の読者や編集者に浸透していって、伝説を作って欲しいと思ってます。
そのあたりは、水野さんに感謝しています。水野さんの勉強会でも最初は「あの人誰?」みたいな感じだったのが、最近はビジネス書にやたらくわしい唯一の小説家みたいな感じで認知されて、あの流水の本が出るなら応援してあげようと、盛り上がってくださる方たちもいらっしゃる。