南條範夫、藤沢周平、佐々木譲、逢坂剛、宮部みゆき、宇江佐真理、乙川優三郎、山本一力、石田衣良、桜木紫乃、志川節子、門井慶喜、奥山景布子、坂井希久子、柚木麻子、佐藤巖太郎、木下昌輝、嶋津輝……歴代オール讀物新人賞受賞者に続く、歴史時代小説分野の新たなプロフェッショナルな書き手の発掘を全力で目指します。
安部龍太郎
門井慶喜
畠中恵
和泉久史
このたびは新人賞をいただき誠にありがとうございます。
幼い頃から歴史小説が好きで、多くの作品を手に取り読み耽ってきました。読後には関係資料を調べたり、舞台となった場所へ足を運んだりするのも楽しみの一つで、そうした経験から自分なりの歴史観や人物像ができ、次第に自分の物語を創りたいという思いが強くなり、小説を書くようになりました。
歴史小説は基本的な流れは決まっていますが、歴史の枠を壊さない範囲で想像を膨らませながら、物語を紡いでいくのは非常に充実した時間です。しかし、好きな事を書くのと、読んでもらうための小説を書く事は似て非なるもので、読者にどう伝わるかを意識しながら推敲を重ねる過程では、多くの試行錯誤が必要で思い悩んだのも事実です。そうした過程を経て完成させた作品の受賞は、素直に嬉しく、今後の自信にもつながりました。
選考委員の先生方、そして選考に携わっていただいた皆様に心より感謝いたします。