著者インタビュー

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25~28歳くらいの年齢だと、お友達にもいろいろ変化があるころですよね? バイト先のお友達やまわりの方々が地元に帰ることになったり、就職したり、それぞれの道を歩み始めたとき、たかぎさんはどんな気持ちでしたか?

やっぱり「おいてかれる」というような、あせりの気持ちはすごくありましたねー。でも、中途半端に夢をあきらめると悔いが残ると思ったので、どうせあきらめるんだったらとことんやって気がすんでからあきらめよう、とは思ってました。

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人生に迷いが出ると、女子は「占い」が気になるものですが(笑)、たかぎさんは占いは信じる方ですか?

私はあまり占いはしないタイプなんですが、なんとなく「26」という数字がラッキーナンバーだと思ってました。3月26日生まれだし、当時住んでいたアパートも26番地で、郵便番号にも電話番号にも26がついてたんです。「これはきっと、26歳で花開く運命の暗示なんだ!」という、わけのわからない思い込みをしてたのですが、でも、実際26歳の年は、特にたいした変化もなく、地味にもんもんと過ごして終わりました。自分占いもあてになりませんでしたね……。

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バイト先で仕事ぶりが認められ、パート従業員に昇進します。このときなど、絵の仕事ではない職業につくことをチラリと考えませんでしたか?

私は「絵の仕事をしないのであれば、地元に帰ろう」という考えは持ってたんですよね。なので、常に頭の中は「このまま夢を追うか」「もう地元に帰るか」の2択でした。もし、地元に帰ったらなんの仕事しようかなぁ~、ってなことは時々考えてましたけど。

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現在、どんなときにかつての「浮き草な日々」を思い出しますか?

上京当時によく聴いてた曲なんか聴くと、その当時の情景が浮かんできたりします。音楽って不思議ですよね~。あとちょっと前に、当時住んでいたアパートをすごく久しぶりに見に行ったんです。そしたら、モーレツに当時の暮らしのことを思い出して、ちょっと泣きそうになりました。今後も、なにか調子に乗って初心を忘れそうなときがあれば、またあのアパートを見に行こうかな、なんて思ってます(笑)。

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2巻の見所を教えてください。

すごーくがんばりたいことなのに、がんばりすぎて空回りしちゃったり、かと思えば、そんなにがんばってなかったところに突然スポットが当たったり、私の右往左往ぶりと人生の妙、などを楽しんでいただけたらと嬉しいです。最終話の描き下ろしもありますので、ネット連載を見てくださったみなさまも、是非お手にとって読んでみてください。

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最後に、夢を追いかけてがんばっている最中の読者の方へ、一言お願いします。

私もまだまだこの先どうなっていくのかわからない身なので、えらそうなことは言えませんが、いろいろうまくいかなくて、私ってなにやってんだろうなぁ~と思うようなときでも、意外とあとになってその経験が生きてくることもあると思います。挫折を味わったことで、大切なものがわかったり、遠回りの方がかえって近道だったり、誰かの何気ないひとことで急展開したり。何があるかわからないから人生っておもしろい!!! ……と、お互い前向きにやっていきましょう~。

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