居酒屋おくのほそ道:メニュー

太田和彦さん写真

第二回 宇都宮第二回 宇都宮

山国・宇都宮の居酒屋は、野菜・山菜・漬物・川魚・馬刺など山のものが肴だ。夏は鮎が時期、冬はきのこ鍋が体を温める。栃木の人が珍重するきのこ「乳茸」で出汁をとった「乳茸うどん」は駅で売っていてなかなかおいしい。日光名物のたまり漬、湯波もおみやげ定番だ。古い町だが市内の釜川プロムナードを軸に、若い人向けのしゃれたデザインのカフェやバールもたくさんできて、歩いて楽しい。しかし宇都宮といえばやはり餃子とバー。餃子は1皿6個が基本で実際どこも繁盛し、宇都宮の昼飯は餃子ライスが定番。きれいな若いOLも制服で食べている。餃子は冷凍がききテイクアウトも普通のことだ。最近は変わり餃子も人気だが、本格を自負する頑固店も健在だ。バーはどこも良心的で価格もあまり変わらず安心して本格カクテルを楽しめ、大都会では二の足を踏むカクテルの勉強を気軽にできる。夏はミントやフルーツを使ったものが人気だ。餃子でビール、居酒屋で山菜、最後はバーでシメるのが宇都宮の正しい夜と言えよう。(太田和彦)

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