INTERVIEW#02 作り終えてからが本番! 電子書籍編集部 君島 佳穂

私の入社理由

面接がいちばん楽しかった

就活中は出版社を幅広く受けていて、他にも内定をいただいていたのですが、文藝春秋に決めた理由は2つあります。1つは、面接が一番楽しく感じたからです。ほとんどの出版社はインターンを実施しないので、面接がその会社の雰囲気を知るチャンスになります。面接官と自然に会話ができ、相性が良いと感じた文藝春秋に入ろうと思いました。2つ目の理由は、部署異動が多いからです。私は何事も一度経験したい人間なので、「絶対この部署は行きたくない!」「この仕事じゃないと嫌!」といったこだわりがないです。一度配属が決まると当分固定される会社よりも、数年ごとに様々な仕事を経験できる会社の方が、自分の性格に合っていると思い、文藝春秋に決めました。

今の仕事
について

現在までの経歴

  1. 2018.03月 入社
  2. 2018.04月 電子書籍編集部

2種類あります。1つは、文藝春秋の本を制作会社に依頼して電子化する仕事。もう1つはオリジナル電子書籍を作る仕事で、こちらの方が「編集」していると実感します。紙では実現できない企画ばかりで面白いです。

STORY 01

現在の仕事のやりがい

マイナーだけれど確実に需要のある企画を実現できることです。紙の本では、原価やページ数などの制約で実現が難しい企画もあります。一方、電子書籍は紙ほど制作費がかかりません。枚数の制限もないので、ニッチな内容にも手が出しやすいです。

例えば、古い漫画。ある時、70年代に学年誌で連載していたコミックを電子化する企画を担当しました。漫画家さんからお借りした40年以上前の生原稿を制作会社に依頼して、スマホやタブレットで読めるように修復し、一冊の電子書籍としてまとめました。

正直なところ売れるかどうか心配だったのですが、いざツイッターで告知をすると大反響。リツイート数が3桁を超え、「懐かしい!」「子供のときに読んだ」という声が次々と上がりました。一部の層が「こんなものが欲しかった!」と渇望している読み物を形にして、喜ばれるのは電子書籍ならではのやりがいだと思います。

STORY 02

これからの目標や夢

文藝春秋のウェブサイトを改善して、ネットユーザーが集中して文章を読み込めるような環境づくりに携わりたいです。最近はスマホで何でもできるようになった分、漫画アプリを読みながら音楽をシャッフルしたり、ニュースを読みつつSNSをチェックしたり……という風に、何でも「ながら」で済んでしまっているような印象を受けます。様々な娯楽をスマホ1台で楽しめるようになった分、1つ1つのコンテンツにかける時間が短くなったような。電子書籍編集部に配属になって、その思いが一層強くなりました。

文藝春秋の雑誌や書籍は、時間をかけて読み込む面白さが強みだと思います。娯楽の選択肢が増えた今、スマホ上で文藝春秋のコンテンツをどれだけ読者の目に止まらせて読んでもらうか、その方法を考えてみたいです。サイトだけではなく、そのサイトに到達するためのSNSやアプリの活用にも関心があります。

STORY 03

入社前と入社後で感じた
ギャップは何ですか?

想像以上に自分の意見を言いやすい環境です。入社前は「文春砲」のイメージが強く、会社全体が「軍隊」だと想像していました。私のようなマイペースな人間が本当にやっていけるのか、最初は不安で仕方がなかったです。いざ入社してみると、先輩が新人の考えによく耳を傾けてくれることに驚きました。会議で「君島はどう思う?」と意見を求められることもありますし、私から電子書籍を制作する上で提案(表紙のデザインや構成など)をすることもあります。納得してもらえれば、その意見が通ることも。

また、どの編集部にも通じることですが企画も出します。「新人だから」という理由で蔑ろにされることはないです。通ったら責任をもって実現させなければいけないので大変ですが、入社1年目で自分の考えたことがこれほど形にできるとは思っていなかったので、常に前向きな気持ちでいられます。

STORY 04

文藝春秋の社風を
教えてください。

先輩社員との距離が近いと思います。電子書籍編集部は、部の垣根を越えて色々な社員とお仕事をする機会が多いです(週刊文春、CREA、オール讀物、文春文庫、映像メディアなど)。作家さんに作品の電子書籍化の交渉をするときは、その担当編集の方と一緒に出向くこともあります。そうやってお仕事をしていくうちに、先輩との距離が近いと感じるようになりました。

ついこの前も、編集長レベルの大先輩から「最近流行りのアプリについて教えてほしい」と言われて食事に連れて行っていただいたり、私が「『ナルニア国物語』の新訳を読みたいんですよね」と口にした翌日に全巻セットを貸して下さったり……。本当に「軍隊」とは程遠い会社かもしれません。

ON OFF

1週間の仕事の時間配分

オフの1日

電子書籍編集部にいますが、やっぱり紙の本が好きです。土日は紙の本を読んだり、家でラジオを聴いたりしています。根っこは超アナログ人間です。

文藝春秋を一言で表現するなら

縦横無尽

忘れられない一冊

司馬遼太郎『坂の上の雲』

歴史小説を読むきっかけになった本です。特に第一巻は自分の進路を考える上でも参考になりました。入社後、司馬遼太郎財団の方と話す機会に恵まれ、直接感想を伝えられたのも感慨深いです。

「電子書籍」で
何を伝える、
なぜ伝えるのか。

「文藝春秋」の枠におさまらないコンテンツを作れます。文藝春秋は雑誌と書籍が強い出版社ですが、電子書籍編集部ではオリジナルの写真集やコミックの制作など、様々なジャンルに挑戦できます。

最近は、『南くんの恋人』で有名な内田春菊さんとお仕事をさせていただきました。内田さんは他社で沢山コミックを出されているのですが、電子化されていないものが何点かありました。そこで、内田さんの担当編集の先輩に紹介していただいて、「電子だけでも文春で出させてもらえませんか?」とお願いしました。無事OKをいただき、一気に電子化。文藝春秋はコミックが少ない出版社ですが(コミックエッセイはあります)、電子書籍は着々とコミックのラインアップを増やしています。

前述した制作費やページ数の制限が無いことにも繋がりますが、電子書籍は多様なコンテンツを実現できる可能性を秘めているので、やりたいことを提案・実現しやすいと思います。