ビオラさんより

 これまでの作品は、一つの事件を視点を変えての表現でしたが、今回は逆に3人の女性を通じての物語だったのですね。 しかも、その3人の時代が違っていることに気づかされたのは、終盤に近づいてからだったので、それからは一気に引き込まれました。 セカンドステージと書かれていたのは、このことだったのですね。三世代を通した女性の細やかな心情の描き方に心惹かれました。 重いイメージの「鎖」と優しさや思い出となる「花」をつなげた絶妙なバランスで、斬新な湊さんの世界へ導いてもらえました。