写真:澁谷征司
写真:澁谷征司
いろいろあるさ。それも人生だ――社長が急逝し、二人の息子が遺された。担当銀行員が見たお家騒動を描く。
シャイロックの子供たち
夢の国に裏切られた少女の笑顔を取り戻せ。貧しさにつけ込む卑劣なやつらはマコトとタカシが許さない!
コンカツ?
元OLが占い師に転身! 悩めるあなたに「きっといいことがある」と、あったかい言葉が心に響きます。
そして、バトンは渡された
時代の寵児となった作家ワイルド。夭折の天才画家ビアズリー。世紀のスキャンダルとなった禁断の愛。
キネマの神様
ぼくは今から5日間だけ、灰色の街と無関係になる。キューバ、モンゴル、アイスランド…落涙必至の紀行エッセイ。
ナナメの夕暮れ(単行本)
檻の中で運命を受け入れる彼が、戦時下に苦しむ人間たちを前に掟を破るとき――名もなき人々を描く華と涙の物語。
姫椿
旅行代理店勤務の長瀬は、少年のベトナム行きの付き添いを依頼される。彼の目的は失踪した父を探すことだった。
ヒート アイランド
結婚する、しない。子供がいる、いない。それだけでなぜ分かりあえなくなるんだろう。二人の女性の友情、そして亀裂──
空中庭園
僕たちは「その日」に向かって生きてきた。死にゆく妻を静かに見送る父と子らを中心に、幸せの意味を見つめる。
カカシの夏休み
気まずさも衝突も痛みも超えて、人は何度も出会いなおせる。出会いと別れ、再会を描き、愛する勇気をもらえる短篇集。
カラフル
正確に季節が巡るアラスカの大地と海。美しく厳しい自然と動物たちを写真に撮る日々。読み継がれる静かなロングセラー。
長い旅の途上
どんな人でも、死なない限り、生活はつづくのだ。ならば、つまらない日常をおもしろがろう!音楽家で俳優の星野源、初のエッセイ集。
働く男
古倉恵子、コンビニバイト歴18年。「店員」でいる時のみ世界の歯車になれる。世界各国で話題のベストセラー。
きれいなシワの作り方
家裁調査官補・望月大地は罪を犯した少年少女や親権争いの事案に悩む。果たして彼は一人前の家裁調査官になれるのか?
泣く猫(『猫が見ていた』所収)
「ねえ、お願い……羊の絵を描いて」不時着した砂漠で私は、別の星からきた王子さまに出会った。世界中を魅了する名著。
アンネの日記 増補新訂版(アンネ・フランク)
一週間の調査ののち、対象者の死に可否の判断を下す。ミュージックを愛するクールな死神・千葉が出会う六つの人生。
死神の浮力
相次いで自殺した4人。永瀬が事件の真相を追う中、大手製薬会社に脅迫状が。現代を映し出した感染症×警察小説。
祈り
アパートの一室で語り合う男と女。過去を懐かしむ二人の会話に意外な真実が混じり始める。ラストまでイッキ読み!
まひるの月を追いかけて
源頼朝、義経、北条義時。鎌倉幕府成立の裏で燃え盛る彼らの野望。来年の大河「鎌倉殿の13人」の時代を描く傑作小説。
北条政子
元英語講師の梨花、子供ができず悩む美雪、絵画講師の紗月。3人の女性に影を落とす謎の男――驚愕のラストが胸を打つ。
望郷
祖父がとても本読みで、「人は本で作られる」と教えてもらいました。『そして、バトンは渡された』も祖父が最初に読んで母に「読んだほうがいいよ」と渡した本でした。母がこの本を読んで泣いているのを見ていたのですが、母から「絶対読んで。これ芽郁にやってほしいな」と渡されたんです。私も物語の先がどうなるのか気になって夢中で読んで、泣いてしまいました。その後、映画出演の話をいただいて、すぐに「やりたい」と返事をしたんです。優子は血のつながりがない家族と暮らしている。それでも明るくて、優子なりの意思の強さとか、前向きな挫けない心を、ちょっとした仕草などで見せられたらと思って演じていました。印象に残ったのは、優子が育ての父である森宮さんに感謝の気持ちを伝える場面です。少し照れながらも「ありがとう」という思いを伝えるシーンは、普段から優しく見守る田中圭さんの、森宮さんの姿を見てきたので、泣くところではないのに目がうるうるしてしまいました。ああ自分は今、優子になれているんだなと感じ、田中さんが森宮さんでよかったと思ったシーンでもありました。石原さとみさんはお目にかかったときに周りの人が一瞬で目を奪われる可愛さと美しさで、ああ梨花さんだ!と思いました。石原さんが梨花さんで本当に嬉しかったです。映画の中で初めて弾いたピアノもとても楽しかったですね。撮影ではすべて自分で弾きました。片手なら弾けるけれど両手だと難しくて。音の綺麗さにもすっかりはまって、撮影が終わった後もレッスンは続けています。
本屋さんが好きで、仕事の空き時間にはよく行きます。新刊コーナーを覗いて、あらすじを読んで面白そうなのをピックアップして、その作家さんのコーナーに行って本を選びます。瀬尾まいこさんの本は『強運の持ち主』も読みました。気なる本はすぐに買います。同じ作家さんの作品でもいろいろな感性 を感じることがあり楽しいですね。以前、太宰治さんの資料を読んだのですがそれがとても面白くて、『斜陽 人間失格 桜桃 走れメロス外7篇』などの作品にも興味があるので読破したいです。翻訳小説も好きですし、宮部みゆきさんの『楽園』など長いミステリー小説は、1日休みがしっかりあって自分に余裕があるときに読みたいと思っています。
小学生のころは演技レッスンに電車で通っていて、その途中で本を読んでいました。最近は、疲れたな、息抜きしたいなというときにはちょっと気持ちが明るくなるような本や詩集を読んだり、寝る前にはショートショートなど読んだりします。移動時間が長いときにも本を持って行くので、自分が思っている以上に本は傍にありますね。
小学生の頃に初めて雑誌の表紙モデルになったときに、祖父が喜んでくれて「買いに行こう」と本屋さんに誘ってくれました。棚に並んでいる自分を見たときは感動しました。今回、文春文庫のキャラクターになったことを一番喜んでくれるのは祖父かもしれません。
1999年9月24日生まれ。
2009年デビュー。
NHK連続テレビ小説「半分、青い。」や映画『ひるなかの流星』『君は月夜に光り輝く』で主演を務める。2021年は、『地獄の花園』『キネマの神様』のほか、『そして、バトンは渡された』で主人公・優子役を熱演。
今日はじめて知った家族の〈秘密〉は、あまりにも切なく、愛おしい〈嘘〉でした。
2019年の本屋大賞受賞作『そして、バトンは渡された』が待望の映画化! 主演は、原作の大ファンでもあり「この役は絶対に自分が演じたい!」と熱い想いを実現させた永野芽郁。共演は、2021年「父親にしたい俳優No.1」に選ばれた田中圭。血の繋がらない父娘という全く新しい親子像を感動的に演じ切る。そして、“理想の女性”として常にその生き方が注目される石原さとみは、物語のキーパーソンとなるシングルマザーで初の母親役を演じる。さらに天才子役の稲垣来泉、実力派の市村正親や大森南朋、飛躍中の岡田健史、若手からベテランまで豪華キャストが集結した。そして『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の前田哲監督の確かな演出力によって、感動の小説は感動の映画へと導かれた。
身近な人が愛おしくなる感動作に、紐解かれる《命をかけた嘘と秘密》。クライマックスを迎え、タイトルの本当の意味を知ったとき、極上の驚きと最大の感動がとめどなく押し寄せる──。