文藝春秋 採用案内2018

ホンネを申せば~内定者座談会

Q4書類選考を通過すると筆記試験です。筆記試験は選択式短答問題が中心の1次と、語句に関して説明する記述式問題の2次の2回行われます。一般にマスコミの筆記試験は難しいと言われますが、文藝春秋の問題はそれほど難しくはないのでは……。

C いえ! 十分に難しかったです。とくに、1次筆記試験の、2015年の文藝春秋の単行本や文庫、新書のベストセラーを見て解答する問題には苦労しました。『火花』の主人公がお笑い芸人だということで「M-1グランプリ」の優勝コンビを聞いてきたかと思えば、「あかつき」はどの星の探査機か? 「下流老人」の定義は?……こんなのわかるか!と(笑)。

B 直木賞選考委員の名前と作品の組み合わせとか、文学に関する出題もあって、幅広い知識を問う問題でしたね。ただ、場数を踏むというのは大事で、出版社を何社も受け続けると、今年出題されるテーマがだいたい絞られてくるんです。芥川賞・直木賞受賞作品や、NHKの大河ドラマと朝ドラは鉄板問題。2次筆記に出た「おそ松さん」や「アルファ碁」は他社でも聞かれましたし、福山雅治さんが出演した映画「そして父になる」の監督は?というような、出題のされ方もだんだん分かってきました。

D でもいくら場慣れしても、1次筆記試験の名物「50人の人物説明」はやっぱり難しかったですね。「琴奨菊」や「本田真凛」、「東山彰良」などは答えられたと思うのですが、自分が分からない問題は、他の人も分からないと割り切ることも大事かなと思います。

E 私も1次の算数の問題に面食らってしまったけど、2次ではいい点数を取ろうという発奮材料になりました。

A みんなはどんな対策をしたんですか? 私はマスコミ対策用の一般教養の参考書と、『新聞ダイジェスト』を読んで巻末の問題をひたすら解くようにしました。

B 昨年の採用サイトで若手社員の方が、試験対策として「月刊文藝春秋を読むこと」を挙げていましたが、その通りだったと筆記試験を受けて痛感しました。会社の看板雑誌には社員の方が最も注目している事柄が並んでいるはずで、それをヒントとして使わないのはもったいないと思います。

E そうですね。バックナンバーも含めてチェックするには、「週刊文春ウェブ」が便利でした。あとは『日経キーワード』を繰り返し読みました。

Q5就職試験対策としては『2017年の論点100』もオススメ。もちろん、発行元は文藝春秋です(笑)。さて、筆記試験のインパクトが大きかったと思いますが、選考は面接重視です。面接は、1次から役員面接まで4回続きますが、いかがでしたか。

A とにかく文藝春秋の面接は面白かったです! マスコミ業界には、芸人さんのようなその場を盛り上げる人でないと受け入れてもらえないのではないかという先入観があって、最初は物怖じしていました。でも、面接では、好きなことややりたいことをしっかり聞いてもらえました。

E 若手社員おふたりとの2次面接が盛り上がらなくてとても落ち込んだのですが、3次面接は時間が40分と余裕があったので、いろいろなことを聞いてくださって、うまく答えられない質問はあっても、別の質問で挽回できたと思います。

C うん、話が弾んだのは3次面接だなあ。僕は週刊文春志望だったので、部屋に入ってすぐに面接担当者が週刊文春の新谷編集長だと気付いて、もうびっくりするやら、興奮するやらで、ある意味混乱してしまったのですが(笑)。思いのすべてをぶつけることができて、この会社に絶対に入りたいとますます思いました。

A 面接は体調とか、面接する方との相性と、運に左右される部分も多いと思いますが、編集者や編集長、役員の方々に囲まれる経験はそうはないので、言いたいことはすべて言ってしまえ!という気持ちで臨んだのが、結果的に良かったのかなと思います。ただ、「自分の悪いところ」を聞かれて、正直に「腹黒いです」と答えたら、「それは言わない方がいいね」と諭されましたが……。

E それは開けっ広げ過ぎたかもね(笑)。

Q6最後に、これから就職活動に臨む後輩のみなさんにメッセージをお願いします。

B どの会社を志望するか迷っているときに、「どの業界でも、長い歴史のなかで独自の情報網や人脈を築いてきた会社は絶対に受けるべきだ」とハローワークでアドバイスされたことが強く印象に残っています。『昭和天皇独白録』のような、刊行すること自体が非常に難しそうな本を世に出している文藝春秋は、そうした会社のひとつだと思いました。文藝春秋だからこそ実現できることがたくさんあると思います。
 確かに採用人数は少なく狭き門ですが、面接ではじっくりとこちらの話を聞いてくれる方ばかりでしたから、思いを伝えることができれば受け止めてくれます。かなり引っ込み思案の私が言うんだから間違いなしです。

C ……その割にはけっこう喋っているよね(笑)。それは、人と人との繋がりを大切にしている会社だからだと思います。僕はOB・OG訪問を通じて業界の方からお話を聞こうと、バイト先の書店の担当営業の方にお願いをしたのですが、実際にお会いした社員の方はみなさん優しくて、頑張ってと激励していただきました。実際に働いている方に会ってみると、自分がこの業界に向いているかどうかもわかると思います。恐れずにチャレンジして欲しいと思います。

E それはすごく大事だと思います。短いながら社会人として働いて思うのは、内定をもらったことがゴールでは決してなくて、会社との相性は入社してみないとわからない、ということです。入社前に知ろうと思うなら、いろいろ手を尽して社員の方のお話を少しでも多く聞くといいと思います。そして、別の業界、別の会社に就職したとしても、やっぱり出版社で仕事をしたいという方がいたら、勇気を出して受けて欲しいと思います。筆記試験の日、会場は自分よりも若い人ばかりで心が折れそうになりますが、決してめげないで(笑)。

D 年齢に比較的寛容な業界であることは間違いないと思います。別の出版社の説明会で、「私は、4回受けてこの会社に拾ってもらいました」という社員の方がいらして、年齢制限の枠内であれば、チャレンジする機会を等しく与えられているのではないかと感じました。年齢が上のことをむしろ個性として活かすぐらいの気持ちで受けた方がいいと思います。

A 同世代を見ていると、「就活に役立ちそうだから」という理由だけで、サークルやボランティアや留学、TOEICなどにやみくもに取り組もうとする人が意外と多いんです。もちろん、それが悪いというわけではないのですが、少なくとも文藝春秋の選考では、資格とか、肩書きとか、年齢とか、そういう〝見た目〟にあまり興味がないように感じました。私は、映画を観たり、本を読んだり、演劇を観たりと好きなことをやってきて、それを好きだとお話ししただけなのに、それを受け止めてくださったからです。まずはそういう自分らしさを追求することが、案外近道になるのではないかと思います。