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「週刊文春」若手記者の1週間を密着撮!

 2016年は、「ゲス不倫」をはじめとする「文春砲」スクープが炸裂、「センテンススプリング」が改めて注目を集めました。「週刊文春」を読んだことのない方も、テレビや新聞、ウェブニュースが「○月×日発売の週刊文春によれば」と紹介しているのを目にしたことがあると思います。
 その一方で、週刊誌記者が実際にどのような取材をし、事実か否かを検証し、原稿を執筆しているのか、いわばその生態については、あまり知られていないのではないでしょうか。ここでは、舛添要一前東京都知事の様々な疑惑報道の渦中、取材に奔走した若手記者Xの1週間をご紹介します。

2016年6月某日。折りしも、「週刊文春」が報じた温泉地にある別荘への公用車私的利用問題や、政治資金での家族旅行問題などで、舛添要一都知事(当時)への批判が高まりつつあった。若手記者Xの1週間が始まる――。

木曜日

事件は現場で起きてるけど、まずは会議室から!

11:00プラン会議

 来週木曜日発売に向けて、1週間の始めにプラン会議と呼ばれる企画会議が行われます。
 雑誌の記事の源となるのが「ネタ」。他の新聞や雑誌に載っていない情報をプラン会議で報告しなくてはなりません。政治家から芸能人まで、記事のネタを計5本発表します。今週も、デスク(上司であり現場の責任者)から、ネタについて、「いつ?」「どこで?」「だれが?」(5W1Hですね)……などの具体性があるかを厳しく追及されました(泣)。
 もっとも、「アイドルの裏話が聞きたい」「話題のあの事件の真相を知りたい」「ベストセラーの著者に会いたい」――そういった自分の持つ興味関心を仕事に結び付けられるのはこの仕事の醍醐味。そんな「好き」から集まったネタが会議で通ればその取材ができるんです! もちろん読者も読みたいものでないとなかなか通らないのですが(笑)。

1.「ネタ」「ネタ元」って?

「ネタはどうやって仕入れるのですか?」――当然、就活生のみなさんが疑問に思うことだと思います。しかしこれが最も厄介で、正解はありません。誰でも実践できる方法があるなら教えて欲しい、それくらいネタを渇望しています。
「とにかく人に会え」――先輩からはそう教わってきました。ネタの起点となるのは人ですから、取材源(「ネタ元」と呼ばれます)はそれぞれの記者が持つ貴重な財産。紹介してもらうこともありますが、自分だけのネタ元を持つのが理想的とされています。政治家、アイドル、スポーツ選手、お笑い芸人――記事の対象となる人物、分野は多岐に渡ります。暇を見つけてはできるだけいろんな人と会って、信頼関係を築いていくこと。シンプルですが、それが大事なのかなと思い、駆けずり回っています。

13:00会食

 プラン会議のあとは、デスクと編集長のみの会議が開かれます。自分たちにとっては、少し長い昼休み。予定を合わせて、社外の誰かと食事にいったりしています。

17:00発注

 夕方頃に来週の火曜まで何をやるかの指示を受けます。この指示を「発注」と呼びます。今週は舛添要一都知事の取材班に入ることに。

2.取材班について

 自ら取材し、記事を執筆する「週刊文春」の編集者は、依頼した原稿を待つ編集者のイメージよりも、新聞社や通信社の記者に近い動きをしています。
 取材班は「カキ」と呼ばれる原稿を書く人が一人と、「アシ」と呼ばれる記者数名で構成されます(「カキ」は「書き」、「アシ」は「(取材の)足」や「アシスタント」の略、など諸説あり)。アシはカキの指示を受け原稿の材料を取って来なくてはいけません。最初のうちはアシとなることが多いです。自分の出したプランが通らなかった場合は、先輩や同僚のプランを引き継いで取材することもあります。

17:30新聞コピー&資料読み

 編集部においてある新聞各紙に目を通し、情報を集めます。取材班の他の記者の分もコピーします。

いよいよ今週の取材が始まります。