文藝春秋 採用採用案内2018

Sports Graphic Number / Sports Graphic Number Do

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担当者が選ぶ2016イチオシ企画

秋のラン特集で高橋尚子が編集長就任!「あなたはもっと速く走れる!」

 NumberDo「秋のランニング特集」では、シドニー五輪で日本女子マラソン史上初の金メダルを獲得した高橋尚子さんが〝編集長〟に就任。自身の経験をもとにしたランの極意を披露すると同時に、企画の立案から出演者の人選までかかわってもらいました。リオ五輪に出場した選手、サブ3を目指す女性タレント、50歳で初マラソン俳優など、様々な競技・職業のランナーたちが実践している独自のメソッドを明かします。特別付録としてQちゃんが現役時代につけていた練習日誌をもとに開発・監修した、1年間使える「ランナー手帖」も付いています。(担当:T) 思わず走りたくなる道を紹介する「日本全国 旅ランのススメ」特集など、ランニングを楽しむあれこれを1冊まるごと提案。

編集長メッセージ

その疑問にお答えします

 本年は大学でメディアについて研究する学生に「Number」編集部について知りたいことを聞いてもらいました。

――松井さんはどのような経緯で文藝春秋に入社したのでしょうか。
松井 高校時代に、学校の図書室で偶然「Number」を見つけました。「うわ、おもしろい雑誌があるな!」とびっくりして、それから毎号読むようになりました。その「Number」を出している出版社ということで1991年夏に文藝春秋の入社試験を受けたんです。

 というのも、就職活動を始めたころは、新聞記者になって社会部や運動部で原稿を書いてみたいという希望がありました。でも、なかなか受からなかった。それでたまたま気分転換に「Number」を読んだら、採用募集が出ていたんですね。当時の自分は、雑誌編集者という仕事がどういう仕事なのか、ほとんど理解していませんでしたが(笑)。

――「Number」で、大変なこと、やりがいを感じることを教えてください。
松井 スポーツってルールの定められた中であれば、人を打ち負かすために何をやってもいいわけじゃないですか。だからこそ、人間の「美しさ」や「醜さ」、「強さ」や「弱さ」が浮き彫りになる。スポーツを媒介にして見えてくる人間の「面白さ」を「文字」と「写真」で表現する――これが1980年の創刊以来変わらぬ「Number」の編集方針です。

 大変なのはわかりやすい「答え」はないということです。読んでくれる人を楽しませたい、人の心が動くような誌面を創りたいと思って、ああでもない、こうでもないとプランを考えてはみるけれど、それが読者にきちんと届くかどうかは、最終的には出してみるまでわからない。必死に考えたのに、サッパリ売れないこともあります。

 でも、わからないからこそ、苦労のしがいもあるというか「やりがい」もあるんです。「Number」を読んだ人が、喫茶店や居酒屋で話題にしてくれたり、「オレももうちょっと頑張ってみるか」なんて思ってくれたりするならば、こんなに幸せなことはありません。

アスリートが織りなす様々なドラマを切り口に、人間の「面白さ」を「企画」に練り上げて読者に届ける。 ――職場の雰囲気はどうですか。
松井 風通しのいい会社だと思います。社長も役員も「さん」付けで名前を呼びますし、編集長も編集部員から普通に突っ込まれます(笑)。企画でも何でも、批評するヤツより最初に発案したヤツが偉い。この会社では、自分の意見を言うことが美徳で、自分の意見を言わないことがカッコ悪いんです。

――「Number」が求める人材は、自分の意見が言える人、ということになりますか?
松井 自分の意見を「相手が理解できる言葉」で言える人ですね。それは空気を読めることよりも大事だと思います。話していて楽しい気持ちになる人だとなおいいけど(笑)。

――今の学生は、ブラック企業かホワイト企業か、ということを最初に考えるところがあります。その観点で見ると「Number」はいかがですか。
松井 雑誌編集の仕事には、ここからここまでが仕事、という明確な線引きがありません。たとえばこの夏、大反響をいただいた清原選手の特集(「Number」908・909・910号)も、はじまりは自分の高校の近くの駅で飲んでいて、たまたま「清原ってオレの2つ上だけど、凄い選手だったよね」という話題で盛り上がったことですからね。

 具体的な誌面づくりにしても、こだわろうと思えばどこまでもこだわれる。その意味では明確な終わりもない。だから、この仕事がラクじゃないことは間違いないんだけど、それだけみんな夢中になって雑誌を作っているということですよ。ただ、その気のない人に強制することはないし、少なくとも休日はきちんと定められていますから、ご心配なく。

――就活では、個性が大事だと言われます。個性とは、どうしたら磨けるものですか。
松井 「役に立つ」かどうかではなく、「好き」なものを追いかけてみたらいいと思います。たとえば、去年、ラグビーW杯を観ておもしろいと思ったら、1回は生でラグビーを観てみるとか。最近、知り合いに映画の「聲の形」をすすめられて、観てみたら本当に面白かった。すぐに原作漫画を全7巻買っちゃいました(笑)。自分が「好き」と思うものに向かって、もう一歩踏み出してみる。そうすると、意外な出会いや発見があるものです。

――今の大学生に伝えたいことはありますか。
松井 就活は「内定」をつかむためにやっているわけですよね。でも、内定が出るかどうかは、最終的には会社との相性で決まるもの。内定をもらえたからってバラ色の未来が待っているわけではないし、もらえなかったからって、あなたのすべてが否定されたわけじゃない。大学入試と違って、努力がすべて得点アップという形で報われるわけでもない。

 だから、会社が求める人材になろうとするばかりでなく、自分は何をしたい人間なのか言えるようになってほしいです。学生のうちは、自分が好きなことだけでもいいから、とことん一生懸命やってほしい。それが人としての厚みを増すことにつながると思います。

 そりゃあ、勉強ができるにこしたことはないし、社会常識もないよりはあった方がいい。でも、たとえば広島カープが好きだったら、それこそカープの試合を全部観て、他人が知らないカープの魅力を人に説明できるようになる……。そんな風に世の中を面白がる才能を持っている人と私は働きたいですね。

聞き手 中央大学FLP辻泉ゼミ(ジャーナリズム研究)郡司大さん、中島北登さん、平川希世子さん

「Sports Graphic Number」編集長
松井一晃

  1年目「Number」編集部
10年目「Number」編集部
20年目「文藝春秋」編集部
2012年から現職