第119回文學界新人賞発表
- 【受賞作】
トレイス 板垣真任
地方都市の現実と高齢化社会をリアルに切り取った、24歳大学院生の鮮烈なデビュー作
- 【佳作】
夜の斧 小笠原瀧
壮絶な家族間の暴力の果てに訪れるカタルシス
- ミックスルーム 森井良
ゲイ文学に新たな地平を切り開く問題作
- 【選評】 松浦寿輝・松浦理英子・角田光代・吉田修一・花村萬月
創作
二五〇枚一挙掲載
- つなわたり 小林信彦
セックスへの恐怖感を抱えたまま、40代を迎えてしまった「わたし」の悪戦苦闘。
「中年の危機」を正面から扱い、ほろにがいユーモアと、人生の深みに満ちた快作
- Yの木 第二部 完結篇 辻原登
- じゃあぼ 鈴木善徳
連載
- プロローグ 第七回 円城塔
- みんな彗星を見ていた 第二十三回 星野博美
- 黄昏客思 (こうこんかくし) 第十五回 文人清韻 松浦寿輝
- 哲学探究――存在と意味―― 第六回 永井均
文學界図書室
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樹のぶ子『少女霊異記』(池上冬樹)/よしもとばなな『鳥たち』(大崎清夏)/角田光代『笹の舟で海を渡る』(倉本さおり)/長谷川郁夫『吉田健一』(角地幸男)/イアン・マキューアン『甘美なる作戦』(谷崎由依)
コラム
- も詩も詩 穂村弘
- カーヴの隅の本棚 最終回 鴻巣友季子
- ニッポンの名文 最終回 山口文憲
- 鳥の眼・虫の眼 相馬悠々
- 新人小説月評 阿部公彦 福永信
- Author’s Eyes
ポートレートと向き合うこと 片山真理
溝を憂う 三浦瑠麗
- 日本全国文學ガイド(11月7日〜12月6日)
- 文學界新人賞応募規定
- 執筆者紹介
- Animated Image 山村浩二
- 詩〈まなざしの降りたところに〉 北爪満喜