文學界_031001

2003年10月号 / 9月7日発売 / 定価900円（本体857円）

エセー

さくら花壇に現れた人　北村薫

安藤美保の日記　武藤康史

特集

川上弘美の文学
《インタビュー》
『光ってみえるもの、あれは』を語る　川上弘美
甘噛みのユートピア ― 川上弘美論　千石英世
『センセイの鞄』と漱石を仏訳して　末次エリザベート

創作

忌中　車谷長吉
夫婦心中をくわだてながら、一人生き残った菅井修治がたどる深淵への道筋

ピジョンゲーム　辻仁成

青い翅の夜　王国記（11）　花村萬月

膜　江國香織

連載小説

メジロの来る庭　第11回　庄野潤三

こころの王国［19］滅びの予感猪瀬直樹

退廃姉妹　第3回　島田雅彦

連載評論

昭和恋愛思想史［9］
作家たちの恋愛と結婚
小谷野敦

短期集中連載第一回

ナラ・レポート　津島佑子
奈良に血が流される。この国の根底を問い直す問題作！

評論

漱石と倫理──文学の幼年時代　千葉一幹

ドリームタイム
第三話　ピエロ男　田口ランディ

ロング・インタビュー

消えるものたちをつなぎとめる小説
保坂和志

批評

映画覚書
「九〇年代以降のアメリカ映画」再考
阿部和重

コラム

文學界　百年前の今月今夜
「五代目尾上菊五郎に続いて九代目市川団十郎が亡くなる」
吾八

味読・愛読　文學界図書室

Ｗ・Ｇ・ゼーバルト『アウステルリッツ』（日比野啓）／中村保男『絶對の探求─福田恆存の軌跡』（古屋美登里）／田中眞澄『小津安二郎周游』（鈴木一誌）／イヴァン・クリーマ『カレル・チャペック』（西崎憲）／高橋康也『橋がかり─演劇的なるものを求めて』（長谷部浩）／桐野夏生『グロテスク』（藤本由香里）

◎文学の徴候　饒抵抗する猫システム斎藤環
◎私の読書遍歴（第四回）池辺晋一郎
◎文庫本を求めて朧

同人雑誌評　大河内昭爾
新人小説月評　柘植光彦　伊藤氏貴
日本全国文学ガイド（9月7日～10月6日）
文學界新人賞応募規定

文學界新人賞中間発表
執筆者紹介

詩〈川のみなもとを探して〉松元泰介