◆新連載◆

• 彼の娘　　　飴屋法水
  彼はいつも思っている。彼女は、私の娘なんだろうか？ 演劇界の鬼才が描く、愛しきものたちとの共棲の記憶
• 未練 　　　安東能明
  夜間犯罪発生率日本一。歌舞伎町を抱える新宿署には、“夜の署長”と呼ばれる伝説の刑事がいた
• インフルエンス　　　近藤史恵
  見知らぬ人からの手紙をきっかけに、作家が書くことになった「わたしと友達二人の関係」をめぐる壮大な物語
• 空に咲く恋　当世花火師青春始末 　　　福田和代
  僕はある事情で女の子に触れない。家業の花火師を継ぐ気もない。放浪の果てに流れ着いたのは新潟県山古志

◆短篇◆

• ザリガニ釣りの少年　　　藤野恵美
  なんで怒らんのや！ やられっ放しのあいつに腹が立つ

◆連載小説◆

• 天使は奇跡を希（こいねが）う 　　　七月隆文
  彼女を天国に送り届ける――心を決めたぼくは
• 紅雲町珈琲屋こよみ 5　第2話　捜しもの　　　吉永南央
  町内での離婚騒動にお草さんは奔走させられるが……
  
• こちら文学少女になります 　　　小嶋陽太郎
  先輩は言った。「大御所はサービスエリアのラーメンだ」
  
• フィリピーノ　　　橘玲
  やっと出会えた異母兄ケンはマリから借金の果てに……
• 赤坂ひかるの愛と拳闘　　　中村航
  悪ガキたちの本気と熱意が、五年三組に奇跡を起こす
• 十二人の死にたい子どもたち 　　　冲方丁
  湧き上がる疑念と不審物。嘘つきはいったい誰なのか
• 赤い雨　　　貴志祐介
  致死率百パーセントのRAINに、さらなる危険要因が
• ぷろぼの　　　楡周平
  感謝の言葉がほしい。憔悴した勤め人が行きついた先は
• 国語、数学、理科、漂流　　　青柳碧人
  あれは島？ 船窓から見えた影に期待が膨らむ四人
• 週末探偵　探偵たちの雪遊び　　　沢村浩輔
  探偵からの挑戦状？　雪だるまと足跡の謎
• 賢者の石、売ります　　　朱野帰子
  最晩年に似非科学に救いを求めた父を、おれは許せない
• ブルーネス　　　伊与原新
  開発には金がいる。準平はIT長者を口説けるか
• 鮪立（しびたち）の海　　　熊谷達也
  見合いの日を迎えた守一。あのひとの姿が胸に去来する
• 泣き虫弱虫諸葛孔明　　　酒見賢一
  街亭で敗れた孔明が下したまさかの決断とは―
• ダライ・ラマの密使　　　夢枕獏
  砂漠へ――。一行を見送るドルマの胸に不安がよぎる

◆連載終了◆

• ネメシスの使者　　　中山七里
  刑務所に収監された連続殺人犯。彼の本当の目的とは？
• ガーデン　　　千早茜
  原始的で、凶暴で、美しいこの庭は誰のものなのか
• 裁く眼　　　我孫子武丸
  佐藤美里亜、極刑なるか。鉄雄を襲った犯人は―？
• にょっ記　　　穂村弘　画＝フジモトマサル
  日常と非日常の間にたゆたう不思議な日記

◆コラム◆

• ☆くつろぎの時間
  コタツという利器は僕みたいな人間をどんな感じに駄目にするか
  清水杜氏彦
• ☆会心の買い物
  芸術的フィードバック　　　名梁和泉
• ☆夜長にはこれ！
  ノーミュージックノーライフ　　　谷津矢車

◆book trek◆

• 私は存在が空気　　　中田永一
• ぼぎわんが、来る　　　澤村伊智
• 颶風の王　　　河�ｱ秋子

◆Welcome to The BESSATSU park !◆

• 長場雄

■『別冊文藝春秋』とは

• 1946年の創刊以来、井伏鱒二、谷崎潤一郎、川端康成、坂口安吾、三島由紀夫など、時代を代表する作家の数々の名作を掲載してきた文藝誌。より広い読者層に向けてリニューアルした2002年以降も、ミステリーからSF、恋愛小説、時代小説、マンガまで、ジャンルを問わず、多くの話題作を掲載している（角田光代『対岸の彼女』、三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』、横山秀夫『64（ロクヨン）』、桜庭一樹『私の男』、ほしよりこ『逢沢りく』等）。2015年5月、創刊から69年を経て完全電子化へ。
  隔月刊行、主要電子書店にて偶数月20日前後に発売