おそらく君たちは負ける。僕も勝てない。これは完全犯罪だ。

男が自宅で毒殺されたとき、離婚を切り出されていたその妻には鉄壁のアリバイがあった。草薙刑事は美貌の妻に魅かれ、毒物混入方法は不明のまま。湯川が推理した真相は――虚数解。

理論的には考えられても、現実的にはありえない。

『聖女の救済』 書影

定価1700円(税込)
10月24日発売

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直木賞を受賞し、年末のミステリーベスト10企画で軒並み1位に輝いた『容疑者Xの献身』は紛れもなく東野さんの代表作ですが、そのシリーズ最新長篇が、満を持して登場します。
今回、探偵ガリレオこと湯川が迎えた新たな敵は――女です。
会社社長が自宅で毒殺された。女性刑事・内海薫は離婚を切り出されていた妻を直感で疑うが、妻には鉄壁のアリバイがあった。捜査が難航するなか、湯川が推理した殺害方法は、「虚数解」。非論理的ともいえる思考が編み出した驚愕のトリックを、湯川は証明することができるのか。

科学を殺人の道具に使う人間は許さない。――絶対に。

落下る  アイデアがあるなら試せばいい。価値のない実験なんかない

操縦る  人の心も科学です。とてつもなく奥深い

密室る  人間が生み出した謎を解くには、人間のことを知っておく必要がある

指標す  神秘的なものを否定するのが科学の目的じゃない

攪乱す  魔法なんてものは、この世に存在しない

『ガリレオの苦悩』 書影

定価1600円(税込)
10月24日発売

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福山雅治が物理学者・湯川を演じて映像化され、空前の大ベストセラーとなったガリレオシリーズ。長篇だけでなく、その新作が今回はなんと2冊同時刊行されます。
こちらは『探偵ガリレオ』『予知夢』と同じ、短篇集です。
長篇では脇に回りがちな湯川が、短篇では堂々の主役。必ずしも積極的に警察に協力し、喜んで謎を解いているわけではない湯川の“苦悩”が描かれ、彼の人間性が窺えます。
読者のためにと、著者の意向で書き下ろしも加えた贅沢な1冊になりました。


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