愛読書は「ケイゴとマナブ」Ⅲ様より
このコーナーがもうすぐ終わってしまうのでとても残念です。3度目のおたよりします。東野さんの小説はフィクションと現実が自然に融合されているのでどんどん小説の世界に引き込まれてしまうのです。『容疑者Xの献身』の事件現場を地図でたどってみたのですが、まるで本当にあったことのようです。東野さんは以前女性の気持ちを書くのは苦手だとおっしゃっていましたが、『聖女の救済』では女性のしたたかさが実によく表現されていて感心しました。綾音みたいな女性はきっとアリです。時折『たぶん最後の御挨拶』を読み返すのですが、東野さんの考え方や経験が小説の中に巧みにちりばめてあることを感じることができ、私はこのエッセイが大好きです。夢吉くんのこともよくわかり楽しめた要因です。『夢はトリノをかけめぐる』は完読済だったのですが、書下し付に目がくらみ文庫も買ってしまいました。東野さんと夢吉くんのご活躍とご健康をお祈りします。