
「よろしいのとちゃいますか」でほめられたと思ってはいけない!
よろし、ややこし、よう知らんけど……やわらかな「京言葉」に秘められたイケズなニュアンス、ほっこり心温まるフレーズが満載!
「そおですか。よろしおしたなあ」このやわらかな返答の裏には、時として「どうでも、よろし」――お前に好かれようが嫌われようが屁(へ)のツッパリにもならん、という強烈な否定が潜んでいる、と京都・西陣生まれの著者は説きます。「おいでやす」「かんにん」「おおきに」……たおやかな響きとは裏腹に、そこに込められた謙遜、皮肉、婉曲、綾。それはまさに「ややこし」な京都人の心の宇宙そのもの。何十回京都に行くよりも、京都人のココロが読めてしまう、ちょっと怖くて痛快なエッセイ。(UN)