
アオビ
好評だったデビュー作『夏の椿』の著者が放つ第2弾
江戸で商人殺しが相次ぐが、その手並みの鮮やかさに、犯人探しが錯綜する。前作『夏の椿』より時代は遡り、若き周乃介が活躍する
一級建築士の資格を持ち、江戸時代の地理にも詳しく、確かな時代考証と情感溢れる筆致で松本清張賞選考委員を唸らせた前作にしてデビュー作の『夏の椿』。今回の作品は、同じく立原周乃介と、彦十店(げんじゅうだな)に住む人々を巡る物語ですが、時代は少し遡ります。商人殺しが相次ぎ、若き周乃介がその犯人を追っていくのがメインストーリー。その中で、過去に人を斬ったことを悔やみ、家族と断絶状態で孤独の身である彼の内面が描かれます。元芸者の市弥との恋愛の行方にも注目です。(TN)