全体的にね、伊坂幸太郎にぎゃふんといってもらおうという(笑)、そういう野望はありましたね。作品も人間も含めて、尊敬しているし大好きだから。伊坂さんから最初にオファーがあったときは、ぼくのHPの写真を気に入ってくれたみたいで、その中のものを使えるかどうか、という話でした。そんなわけにはいかない、いや、もう絶対撮りおろす、ということで、撮りおろしが決まったんです。
表紙の撮影は、代々木公園と原宿のあたりでしました。もともとは雨のイメージを狙っていたんですけど、撮影期間中はまったく雨に恵まれず(笑)。これはもう、アイコンとして傘がでてくる、というくらいでいいかな、と思って、傘を持っていって。ちょうど風も強くて、ちょっと手を離すと、ふわっと傘が浮き上がる感じでね。近藤良平っていうのは、手から10センチくらい離れたところにあるものを制御できるという力があるんですよ。そんな雰囲気でちょっと傘で遊んでいるところを、撮影したのが、表紙やポスターの写真です。
近藤良平と出会ったのは、19,20歳のころだから、もう15年くらい経っちゃいましたね。ぼくの大学の同級生が彼の奥さんで、彼女をつうじて紹介されて初めて会って。写真一回とって仲良くなったって感じかな。その彼女と二人舞台みたいなのを掛けてたときに舞台写真を撮りましてね。彼は肉体がきれいなんで、スタジオでヌードの撮影したこともあります。未発表ですけど。だから、この写真にはいままで僕が良平と過ごしてきた時間も後ろにあるんですよ。(談)
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